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20151/27

【ブログ-銀座】武道の達人が「触れる」コツを伝授!

達人武道家の日野晃さんは、触れるだけで弛ませ、話を聞くだけで痛みを和らげることが出来るといいます。武道家がなぜ治療を?コミュニケーションという角度から武道と治療を解説!

『オシキリシンイチの脱力主義』1月27日のゲストは、日野武道研究所主宰の達人武道家、日野晃さん

フランスとベルギーでワークショップをしたあと、羽田からスタジオに駆けつけてくれました。

 

オシキリさんによると、日野さんのワークショップは笑いが多いのだとか。大きい人が倒されたりするからなんです。

格闘において、「対立する」という考え方ではダメだということが、武道を通じてだいぶん理解されるようになってきたと日野さんは言います。難しい顔で真剣ぶってもダメ。強い人は笑顔でも強い。身体に対して持っている固定観念・イメージは狭いものだから、「身体をちゃんと使う」ということが解れば分かれば面白くなるんだとか。「絶対に自分が正しいという頑なな人は仕方ないね。」と笑う日野さんです。

 

 

今年2月には、オシキリさんも関わっている「明鏡塾」がスタート!医療者、介護者、施術者、療法士などを対象とした塾なのですが、なぜ武道家が治療なのでしょうか?

日野さんが20代の頃、友人の言葉がきっかけとなり、頭が痛い人に何気なく手を持っていったら、なんと治ったんだとか。最初は思い込みだろうと思ったのですが、打撲や腰痛、発熱などにアプローチしたらなぜか治るのです。そのうち手を使わなくても治せるように!パンチが入って強烈に痛がっていた人に、自分に向かって「胸が痛い」と3回言わせたら、それだけで治ったというのです。自分でも、「ホンマかいな」と驚いたそう。

 

このように説明するとオカルト的な解釈になりがちですが、コミュニケーションってそういうことだと日野さんは言います。解剖学から見たら不思議だけど、生物としてみたらそんなもの。武道もそう。そこから見れば不思議はないのだとか。

 

これって誰にでもある能力なんでしょうか?!日野さんによると、生物なら基本的に持っている能力。人間には物を考えるという厄介な能力があるので、感覚が遮断され、出来る人と出来ない人に分かれると言います。渇いた喉でビールを飲む瞬間、頭の中には何もありませんよね。感じることに全神経が向いている時には前頭葉が働いておらず、身体が一番よい状態だとか。

 

 

そんな日野さんにも雑念が湧いてくることが。でも「囚われたらアカン」とほったらかしておくそう。日野さんは、治療を勉強すればするほどに出来なくなっていく人を何人も見てきました。原因は、意識にあると考えています。意識がフィルターを掛けてしまい、触られた人に違和感を与え、それがさらに緊張させるから、治療効率も悪くなると言います。習得方法としては、例えばペットボトルを触る時に、素材の厚さ・水の密度・冷たさなどに意識を向け、感じることに全神経を注ぐ!

 

武道でも、必要以上の力を出して違和感をもたれてしまうとその瞬間に投げられるので、相手に気付かれてはならないんです。人に向かう気持ちがあるのか?自分が生身だと解っているのか?相互関係だから反応し合うという大前提を解っているのか?行き着くところは「戦いなのに戦わないという境地」。それが達人だと話してくれました。オシキリさんは日野さんに触れられると、全部見透かされているみたいに感じるそうですよ。

 

★基本の触れるコツ★

腕を上がる範囲で動かして、痛いところをチェック。

そこへ手をピタッと張り付ける感じで当てる。

その手で呼吸を感じながら息を吸う。

吐きながら、ずーっと手も沈んでいくのを感じる。

次に吸う時に、手が押し返されないよう頑張る。ただし出来るだけ力が入らないように。

吐きながら呼吸と一緒に押さえる。

押し返されないようにして吸う。

吐きながら、ずーっと押していく。

・・・・・・さあ、弛みましたか?

 

放送後、日野さんは稽古に戻って行かれました。タフな66歳!!

ワークショップは全国で行われているので、ブログでチェックしてみてください。

 

ブログ「日野晃のさむらいなこころ」 http://blog.ap.teacup.com/hinobudo/

日野武道研究所 http://www.hino-budo.com/

明鏡塾 http://realcontact.jimdo.com/

 

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