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ソラトニワ

【コラム-原宿】スーパー女子大生report vol.3 黒尾香里さん

夢に向かって、”想い”を持ち活動する女子大生を紹介するスーパー女子大生report vol.3です;)

11月16日(日)16時~放送の原宿神宮前掲示BANG!では、ピアノ教室を運営し講師としても活躍中の黒尾香里さんをゲストにお招きしました。

Profile*******

現在ピアノ教室を運営し、講師として活躍。6才から25歳と幅広い年齢の生徒に対する指導に力をいれている。 さらに、音楽大学の3年生でもあり、在学中に演奏会の企画や様々な楽器、声楽の伴奏を経験。 これまでに、仙台順子、ジャン=ジャック・バレ、中道敦子の各氏に師事。 仕事と学業を両立させつつ、様々な場所に生の音楽を聴けるスペースをつくるという夢にむかい日々奮闘している。

「好き」という気持ちで越えて行ける

―今はどのような活動をされているのですか?

「音楽大学に通っているので、朝から楽器の音が聴こえる環境にいます。ピアノ教室運営もしているので、授業は朝から夕方にかけて詰めて、終わったらレッスンのために走って移動し指導にあたるという毎日です。」

―講師をされていて大変なこと、楽しいことはどのようなことでしょうか?

「どういう入り方をしたら興味を持ってピアノを弾いていく子になるのかというレッスンの導入部分を考えるのが大変でした。楽しいことは、発表会のプログラム考えたりお花の準備をしたりしている時間ですね。発表会当日は生徒さんが発表会のためにかわいい格好をしていて、演奏が終わり戻ってきたときの笑顔が本当に可愛いんです。その時、「あぁ、よかったなあ」という気持ちになります。」

―教室を始めたきっかけは何だったのですか?

「大学1年の夏、以前習っていた先生に「教室を辞めるのでぜひ受け継いでもらいたい」と言われたんです。当時19歳で、まだ成人もしていない私に務まるのかと不安もありました。ですが、先生が辞めるまでの半年で導入や教材について研究したり楽譜をたくさん集めたりと必死で環境を整えました。本当に休みが無い中でしたがそれでもやってこられたのは、ピアノが好きだったからだと思います。」

感性を育て、“表現”を。

―レッスンをしていて難しいと感じたことはありますか?

「発表会にむけて生徒のモチベーションを最高点に持っていくということです。例えば、モチベーションが落ちている生徒がいた場合は声をかけるというより曲の選択を変えるなどの工夫をしています。もちろん何分かは発表会の曲もレッスンするのですが、その後その生徒が興味のある曲やその場ですぐできる曲を選び「一緒にやろう!!」と声をかけ共に楽しむんです。」

―ピアノを続けてきてつらいことはありましたか?

「中学生時代、毎週土曜日に大学付属の音楽教室に通っていたのですが体育祭も3年間全て土曜日だったんです。なので、体育祭当日は午前中まで出席して帰宅し、すぐに準備して大学へ行って勉強していました。結果発表も後から聞く。みんなが打ち上げに行っている中私は行けないという環境はつらかったです。」

―それでもピアノを優先させたのはなぜですか?

「優先順位として1番上だったんです。他の何よりも大事と変わったのは中学生のときに現在通っている音楽大学附属の音楽教室へ通い始めたことがきっかけだったと思います。それまでは自宅の目の前の教室に通っていたんですけどそこから突然、大学の音楽教室へ行くという環境の変化があって。中学1年生のときからすごい先生に教えてもらえることにわくわくしていたのもありますしそういう先生に習えるので頑張ろうという気持ちがありましたね。」

―ピアノを始めたときと今とで変わったことはありますか?

「あまり好きではなかったのですが、小学校の頃は毎年ピアノのコンクールを受けていたんです。そして、コンクールのための練習をしていました。でも、中学生になって新しい先生のもとへ通い始めたらその方は、「コンクールなんてでなくていいわよ」とおっしゃったんです。そして、「あなたの内面的な音楽をもっとだしてほしい」と言われました。それによりとても自分の中に変化があって。今では「技術より私は”表現”をしたいんだ」というところにいきついて表現の勉強をしているところですね。「練習室で技術は育つ。しかし、表現力は育たない。」というある先生の名言があるのですが、まさにその通りだと思います。風が吹いた感じや水の中を泳いでいる感じは練習室の中では全く育たない。見たり、体験したりして肌で感じて初めてそれを表現できるんだと教わりました。それからは感性を育てるようにしています。」

音のない場に生の音楽を!

―今後どのようなことをしたいですか?

「病院に生演奏を聴けるスペースをつくるために起業したいと思っています。中学1年生の時に家族で海外旅行に行ったんですけど、その国で音楽がそんなに流れていなかったことに「あれ?流れていないんだ」と思ったことがきっかけで”世界にもっと音楽を聴けるスペースを”と思いました。でも考えているうちに、それって日本でも言えるんじゃないかと気づいたんです。今はいろんな場所で音楽が流れているけれど病院では流れていないと。院内でBGMが流れていない状況に違和感をおぼえました。」

―音楽を導入することでどのようなことが変わると思いますか?

「人を癒したり元気づけたりすることができるんじゃないかと思っています。取り入れることによって患者さんがもっとリラックスできメンタル面を良い方向へ変えていけるんじゃないかと思うんです。そして、なおかつ生演奏だったらもっと良いと思います。生演奏ならではの魅力はたくさんあると思うんですけど一番は「毎回違うこと」。なので、それにはこだわりたいと思っていて今後自分の教室のみならず生演奏を聴ける機会を作るための企画をしていけたらと思っています。」

編集後記

穏やかで優しい雰囲気をお持ちの黒尾さんですが、話し始めると「音楽が好き」というストレートな想いや、音楽の力を信じもっと世界中、日本中に生演奏を届けたいという強い想いが伝わってきました。葛藤や体育祭にでられないというつらい経験も越えてそれでも続けてこられた裏にあるのはやはり、「好き」と純粋に思える気持ちなのだなと思いました。

今後、今よりもっと多くの場所で心が豊かになるような素敵な生演奏が聴けることとなると思います。黒尾さん、本当にありがとうございました!

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フリーペーパーVENUS編集長

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