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第67回カンヌ国際映画祭 パルム・ドール大賞受賞作『雪の轍(わだち)』6月27日(土)より公開!

パルムドール大賞受賞作、雪の轍が公開。野心的な企てと確かな手法、心つかむカッパドキアの風景、視線の正確さ。3時間の冬の物語に身を浸すにはそれが十分な理由だ。

▼7月8日雪の轍(わだち)』公開記念ジェイラン映画祭 オープニングイベント開催!

パルム・ドール大賞受賞!カンヌで世界を魅了した3時間16分

2014年、第67回カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドール大賞を受賞した『雪の轍』。『さらば、愛の言葉よ』(ジャン=リュック・ゴダール)、『フォックスキャッチャー』(ベネット・ミラー)、『Mommy マミー』(グザヴィエ・ドラン)といった作品に注目が集まる中、映画祭期間の3日目という早い段階に上映されるや否や、メディアからの絶賛が相次ぎ、最高賞の有力候補となった。監督はトルコ映画界の巨匠、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン。カンヌ国際映画祭で、すでに2回のグランプリと監督賞を受賞し、満を持しての最高賞受賞となった。世界を魅了した濃厚な世界観と圧倒的な映像美を3時間16分に凝縮した本作について、「登場人物を通して、人間の魂の暗部を探索したかった」と語っている。
なお、同監督の作品が日本国内の劇場で上映されるのは、本作品が初めてである。

チェーホフ×シェイクスピア×シューベルトがもたらす極上の映画体験

文豪チェーホフの著作に着想を得て、カッパドキアの地名の由来になった馬、シェイクスピアの一節、そしてあたり一面を白く染める雪などのモチーフをちりばめ、さらにシューベルトのピアノソナタ第20番の旋律とともに、裕福なものとそうでないもの、西洋的な世界とイスラム的な世界、男と女、老いと若さ、エゴイズムとプライド、そして愛と憎しみといった様々な普遍的要素が対峙されていく。壮大なカッパドキアの風景とはうらはらに、閉塞感に満ちた部屋の中でむきだしの感情をさらけ出し、お互いにぶつけ合う登場人物たちに、観客はそこはかとない滑稽さを覚えるだろう。人を赦すこと、愛すること、分かり合うことは、こんなにも苦しく困難なものなのだろうか。しかし、人間の心の秘められた部分をえぐり出しながら濃密さを増していく会話劇に、観客はやがて自らの心の底を映しだされるような体験をしていることに気づく。そして、今まで体感したことのない極上の見応えに、観客は完膚なきまでに圧倒されるのだ。

 

作品情報

『雪の轍(わだち)』

カッパドキアに佇む、ホテル・オセロ。雪に閉ざされ、浮かび上がる鬱屈した思い、辛辣な言葉、そして愛。カッパドキアで洞窟ホテルのオーナーとして裕  福に暮らす元舞台俳優のアイドゥン。しかし、若く美しい妻との関係はうまくいかず、離婚で出戻ってきた妹ともぎくしゃくしている。さらに家を貸していた一家からは家賃を滞納された挙句に思わぬ恨みを買ってしまう。何もかもがうまくいかないまま、やがて季節は冬になり、降りしきる雪がホテルを覆い尽くしていく。閉じこめられた彼らは、互いに鬱屈した心の内をさらけ出していく。しかし、会話を重ねるたびに、すれ違っていく彼らの心。やがて、アイドゥンはある決意をする。果たして、彼らに春は訪れるのだろうか。 


公開時期:2015年6月27日(土)
監督:ヌリ・ビルゲ・ジェイラン 脚本:エブル・ジェイラン、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
出演:ハルク・ビルギネル、メリサ・ソゼン、デメット・アクバァ、アイベルク・ペクジャン、セルハット・クルッチ、ネジャット・イシレル
原題:Kış Uykusu/トルコ・仏・独/2014年/196分/カラー/シネマスコープ
協力:ターキッシュ エアラインズ 後援:トルコ大使館、ユヌス・エムレ インスティテュート
提供:ビターズ・エンド、KADOKAWA、サードストリート 配給:ビターズ・エンド
www.bitters.co.jp/wadachi
c2014 Zeyno Film Memento Films Production Bredok Film Production Arte France Cinema NBC Film

ソラトニワステーション情報

▼6月21日、配給会社のビターズエンドより石原さんをお招きして雪の轍(ゆきのわだち)の魅力をたっぷりお届けします。

日曜のお昼は、注目のディレクターズカンパニーによる映画談議


番組:BABEL RADIO 
日時:毎週日曜日12:00-13:00
MC:アベラヒデノブ BABEL LABEL

▼ラジオ聴取はこちらから
オープンスタジオで生放送!いつでもご自由に観覧できます。

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